出逢った小説リスト 【2020年1月-3月編】 [読んだ作品リスト]
2020年(令和2年)の1~3月に出逢った小説たちです♪
読んだ作品のリストを載せるのも2016年以来ですので、
3年の空白となりました。読んでいる作品数は全く増えてい
ませんが(というか、少ない・・・^^;)、例え数冊でも載せ
ていきたいです。
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01_その可能性はすでに考えた 【井上真偽】
▲ その可能性はすでに考えた (講談社文庫)
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作者: 井上 真偽
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2018/02/15
メディア: 文庫
「恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏から大絶賛」
という紹介に非常に期待して読んでみました。
過去に発生した事件の「あらゆる可能性を否定していく」と
いう目新しさと、ストーリーも非常に緻密に練られている意欲
作だと思います。
ただ、事件は過去に発生したものなので、事件の可能性を
検討していくのみで新たな展開はなく、次へ次へと読み進め
たいという感じにはならなかったです。また、物語の主な視点
となる「フーリン」が、裏社会の残虐非情な女性であるにも
かかわらず非常に些細なことにアタフタしているなど、全体的
に登場人物たちが軽くて、登場人物の設定を誤ったのでは?と
感じるところも(すみません、個人的な好みの問題かもしれま
せんが・・・)。
しかし、この作品だけの印象ですが、工夫を凝らす作家さん
のようですし、次の作品も評判がいいようですので期待して
読んでみようかな♪
02_ラストレター 【岩井 俊二】
▲ 映画公開前の帯。映画公開時には全面に映画カバーがか
けられていました。
ラストレター (文春文庫)
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作者: 俊二, 岩井
出版社/メーカー: 文藝春秋
発売日: 2019/09/03
メディア: 文庫
映画で感じた初恋のせつなさ、取り戻せない青春の日々と
いった感動をもう一度ゆっくり、たどって味わいたくて買い
ました。
基本的にストーリーは同じですが、細かな設定は違ってい
ますし、何より違うのは、映画はその人物の心情を言葉では
なく、俳優さんの表情や間などで伝えてくるため、受け手側
の理解力が足らずに登場人物の心情を十分に理解できないと
きがありますが、小説は心情を言葉にして明確に伝えてくる
ので、映画で消化不良だった心情がより理解することができ
ました。映画を補完する意味で、映画を観てから読んで良かっ
たです。映画の感動を追体験できました。
03_カラヴィンカ 【遠田 潤子】
▲ カラヴィンカ (角川文庫)
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作者: 遠田 潤子
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2017/10/25
メディア: 文庫
重い!でも、やみつきになる! 遠田潤子さんの作品は、
そんな印象です。そして、読むには気力も必要ですが ^^;
もう少し詳しくは、こちらをご覧いただけると嬉しいで
す♪ 特にラストは丁寧に読んで、物語の余韻を味わっていた
だきたい、そんな作品です。
04_TENGU 【柴田 哲孝】
▲ TENGU (双葉文庫)
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作者: 柴田 哲孝
出版社/メーカー: 双葉社
発売日: 2020/02/13
メディア: 文庫
読んたことのない作家さんの作品を読みたかったこと、
魅力的なカバーに惹かれたこと、
「究極のミステリー ✕ 極限の恋愛小説」
という帯が気になったことから読んでみました。
26年前に群馬県の寒村で発生した連続殺人事件。当時、
新米記者として事件に関わった道平は、長い歳月を経て真相
を追い始める…というストーリー。
26年前にいったい何が起こっていたのか?事件の全貌が
明らかにされるまでの展開は、正にミステリーとして惹き
つけられました。ただ、私的には、真相はあまり・・。
たぶん好みの差でしょうが。
出逢った小説リスト 【2016年10月-12月編】 [読んだ作品リスト]
2016年(平成28年)の10~12月に出逢った小説たちです♪
ここ数年、読む作品数が落ちて、今年は一番多かった年(80冊)
のわずか1/2 に終わりました・・・。この第4四半期もたった9冊、
しかも約半分の4冊が再読と、1年を象徴したような数字・・・。
何だか、本好きと標榜できなくなってきている気がします。
※ 『出逢った小説リスト【2016年7月-9月編】』もよかったら☆
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33-34_アナザヘヴン 【飯田譲治・梓 河人】(再読)
この作品の映画が大好き! 持っているDVDケースを見たのを
きっかけに無性に読みたくなって、古書店で探して入手しました
(昔、買ったのに売ってしまった・・・)。
想像するだけで気分が悪くなりそうな猟奇殺人から始まる物語
は、現実世界からSF世界へと進んでいきますが、物語自体は非常
に現実的な世界で展開するので、このアナザーヘブンの世界を
否定し切れないリアル感のある物語でした。
改めて読んでも、私好みの素敵な作品です☆
35_悪漢刑事 再び 【安達 瑶】
▲ 悪漢刑事、再び (祥伝社文庫 あ 18-5)
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作者: 安達 瑶
出版社/メーカー: 祥伝社
発売日: 2008/12/11
メディア: 文庫
悪漢刑事(わるでか)シリーズの第2作。現実に存在したら、きっ
と眉をひそめるようなやりたい放題の主人公に、なぜか魅力を
感じるのは、きっと権力を笠に着る奴をぶった切る、いわば定番の
時代劇みたいなところなのでしょうネ!
エロティックな描写に注目が行ってしまいがちなこのシリーズで
すが、ストーリーも十分に楽しめます。
36_思い出のとき修理します 【谷 瑞恵】
▲ 思い出のとき修理します (集英社文庫)
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作者: 谷 瑞恵
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2012/09/20
メディア: 文庫
評判がいいのは知っていたのですが、表紙のイメージからか、
車椅子探偵みたいに、時計店の店主が日常の謎を解き明かして
いくような作品と勝手に想像し、読む気にならず手に取りません
でした。
実際には、心に傷を負った女性が、引越先の街で出逢った時計
屋さんとの関わりの中で少しずつ癒されていくといったストーリー。
現実なのか非現実なのか分からない不思議なところがあり、
また、ほっこりとした、なかなか素敵な作品でした。
37_ぼくらは夜にしか会わなかった 【市川拓司】
6つの短編からなる作品。市川さんの作品と言えば、繊細で、
純粋な人たちが描かれることが多いです。この作品も同じ。登場
人物たちは繊細で、真っ白で、触れれば折れてしまいそう。
キレイという言葉が似合う作品かな。
私的には「いまひとたび、あの微笑に」という作品が好きです☆
38_ドールズ 闇から招く声 【高橋克彦】
▲ ドールズ 闇から招く声 (角川文庫)
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作者: 高橋 克彦
出版社/メーカー: KADOKAWA
発売日: 2004/02/22
メディア: 文庫
ドールズ・シリーズの第3作にして、初の長編です。このシリーズ
は既に完結しているようなので、ゆっくり味わって読むようにして
います。この第3作は新たな展開もあって、完結に向けて踏み出し
たという感じ。次の作品も早く読みたいですが、楽しみは後に取っ
ておこうと我慢しています ^^;
39_邪馬台 【北森鴻・浅野里沙子】
▲ 邪馬台: 蓮丈那智フィールドファイルIV (新潮文庫)
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作者: 北森 鴻
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2014/01/29
メディア: 文庫
蓮丈那智フィールドファイルⅣです。このシリーズは、日本古代
史に正面から向き合っているので大好き☆ ただ、すぐ読まなかっ
たのは、北森氏が亡くなられて、もう新作がないと思うと、読んでし
まうのがもったいないという気持や、ラストを共著者が書いている
ので北森氏の構想とは違うだろうと思ったからでした。
内容は、以前の別作品と絡んでいるのですが、その作品を読ん
だのはかなり前であったため、今一つ繋がらず・・・。楽しむなら、
復習してからのがいいですね。
読んでいる最中、もう新たな作品が読めないことが頭をかすめ、
寂しかったです。
40_笑わない数学者 【森 博嗣】(再読)
S&Mシリーズ第3作。以前読んだとき、途中でトリックが分かった
のを思い出しました(推理したというよりカンですが・・・^^;)。
当時、このシリーズは犀川助教授と萌絵との関係性が気に入って
いたので、謎の部分はあまり注視していなかったのですが、今回は
謎を特に意識して読んだので、違う作品を読んだかのように楽しめ
ました。
41_私的詩的ジャック 【森 博嗣】 (再読)
S&Mシリーズ第4作。「笑わない数学者」を読んで、このシリーズ
の楽しさを思い出したので、続けて読みました。この作品の物理的
なトリックを素人が推理するのは難しいかな。ただ、舞台が大学な
ので、親しみやすかったです(情景がイメージしやすい)。
出逢った小説リスト 【2016年7月-9月編】 [読んだ作品リスト]
2016年(平成28年)の7~9月に出逢った小説たちです♪
今期は、“東吾”と“るい”(「御宿かわせみ」シリーズの登場人物)
の話ばかり読んでいた気分。それぐらい、御宿かわせみを楽しん
で読んでいました。夏の暑い時期に、“東吾”と“るい”の仲睦まじさ
に当てられながら、しっとりとした世界に浸ってました☆
※ 『出逢った小説リスト【2016年4月-6月編】』もよかったら !♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
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23-25_バビロンの秘文字 【堂場瞬一】 (Link)
ドキドキしながら、いっきに3巻を読みました。面白かったです!
詳しくは、タイトルをクリックしてネ☆
26_螺旋の底 【深木章子】
▲ こういう表紙が好き!表紙買いです *^^*
螺旋の底 (講談社文庫)
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作者: 深木 章子
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2016/03/15
メディア: 文庫
私の理解不足で、最初、誰を主人公として感情移入していいのか
戸惑ってしまい、今一つ登場人物にシンクロしないうちに物語が
終わってしまった感じ。消化不良で読んでしまいました。
どうでもいいことですが、なぜ舞台がヨーロッパなのかな?日本
が舞台でも大丈夫そうな話だし、私的には日本の方が感情移入し
やすいんだけどな!
27_君がぼくに告げなかったこと 【図子 慧】
▲ 君がぼくに告げなかったこと (祥伝社文庫)
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作者: 図子 慧
出版社/メーカー: 祥伝社
発売日: 2006/03
メディア: 文庫
以前、このブログでも取り上げた「晩夏」という作品の繊細さや
雰囲気(実は重い)が気に入り、それ以降、図子さんの作品を
探していて、この作品にたどり着きました。
高校の男子寮を舞台に、その年代の繊細さや危うさが描かれ
たミステリーで、私的にはなかなか好みに合う作品でした。
28-32_御宿かわせみ7~10 【平岩弓枝】
▲ このしっとり感がホント素敵な作品です☆
白萩屋敷の月―御宿かわせみ〈8〉 (文春文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 平岩 弓枝
出版社/メーカー: 文藝春秋
発売日: 2004/12
メディア: 文庫
ときどき違う作品を挟みながら、このシリーズを読みなおしして
います。似たようなお話もありますが、安心して読める作品。
今期読んだ作品の中で気に入ったのは、第8巻のタイトルにも
なっている「白萩屋敷の月」。ちょっと切なくてグッときました。
あと、源さんの祝言は、集中してしまい電車で降りる駅を乗り
過ごしてしまいました ^^;
出逢った小説リスト 【2016年4月-6月編】 [読んだ作品リスト]
2016年(平成28年)の4~6月に私が出逢った小説たちです♪
この期は、「御宿かわせみ」の再読が中心☆ やはりいい作品は
いい!!それに尽きます(*^-')b good!
※ 『出逢った小説リスト【2016年1月-3月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
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14_アルスラーン戦記8 【田中芳樹】
昔、買った角川文庫版を久しぶりに読み直して、ついに持っていた
第8巻までを読み終えました。第7巻までで第1部が完結していて
ビックリ。さっぱり記憶がなかった・・・。
買っていた当時は、自分の感覚にピタリとはまらず、斜め読みしてし
まったからかな(だから、内容をほとんど覚えていなかった?)。
今回は、ピタっと感覚にはまりましたし、初めて読んだみたいに新鮮
でしたので楽しめました。アルスラーンがどのように幾多の危機を
乗り越えていくのか、この先も楽しみです(でも、角川文庫版は売って
なさそうなので、第9巻からは他社かな。作品のイメージが、どうして
も天野喜孝さんのイラストのイメージですが、やむを得ないなあ)。
▲ 最初に触れたのが天野喜孝さんのイラストだから、どう
しても天野さんのイメージになっちゃう!
15_珈琲屋の人々-ちっぽけな恋 【池永 陽】
大好きな作品の2作目。でも、今作を読んでの印象は・・・過去に
犯した罪の意識から自虐的で、人生の全てを諦めてしまったような
主人公と、その苦しむ主人公の姿をみて、自分に安堵感を得ている
人たちとの物語・・・。
申し訳ないですが、悪意を持った書き方をするとそんな印象でした。
なぜ、こんな悪意を持った書き方をしたかというと、すごくガッカリした
から。この物語の魅力は、罪を背負っているからこそ持つやさしさや、
懐の深さのある主人公に人間的魅力にあると思うのですが、今作
ではそういう面がほとんど描かれていなくて。第1作にすごく感動し、
第2作にも期待していた分・・・。でも、好きな作品なので、第3作
(最終巻)には期待したいです!
16_虹の岬の喫茶店 【森沢明夫】
たぶん、この作家さんは初めて。でも、心温まる作品を書かれ、
本作を含めて映画化作品も多い作家さんとして名前は存じ上げて
いました。本作品も映画化されましたが、想像どおり、主人公の
「悦子さん」のやさしさが伝わってくる心温まる作品でした。
連作短編ですが、後の作品に、前の登場人物のその後がふんわり
と描かれているところが良かったです。
▲ 左はハードカバー、右は文庫の表紙。
イメージ的には文庫のが好みかな!明るい雰囲気がいい♪
虹の岬の喫茶店 (幻冬舎文庫)
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作者: 森沢 明夫
出版社/メーカー: 幻冬舎
発売日: 2013/11/14
メディア: 文庫
17_阪急電車 【有川 浩】 (Link)
評判どおりの素敵な作品。読む前は、関西に不案内なので、
読んでいて楽しめるのかなと躊躇する気持ちもありましたが、そんな
心配はいりませんでした。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
18-22_御宿かわせみ(2~6) 【平岩弓枝】
あまり時代小説は読みませんが、やさしく、しっとりとした雰囲気が
漂い、推理小説的な要素を含んだ市井の謎解きの物語。このblog
でも初期に取り上げたほど大好きです(その記事はこちらをクリック!)
以前、はまってかなり読みめましたが、ここ数年読むのを止めていた
ので、どこまで読んだかからなくなってしまいました。そこで全部読み
返しているところです。気楽に楽しめる素敵な作品です。
出逢った小説リスト 【2016年1月-3月編】 [読んだ作品リスト]
2016年(平成28年)の1~3月に私が出逢った小説たち♪!
4月に転勤があったりして、まとめも今頃になってしましまし
た ^^;
本を読む時間もなかなか十分に取れなくて。この第1四半期
もあまり読めなかったなぁ。
※ 『2015年10月-12月編』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
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01-03_竜の柩(2~4) 【高橋克彦】
第1作の青森、長野、出雲を舞台に展開した日本古代史の
神々をぐる話と違って、第2作の舞台はインドやトルコへ飛び
出し、ヒンドゥ教や古代シュメール文明などの神々へ。名前は
聞いたことはあってもほとんど知識のない中で、それらの歴史
や神々を理解しながら読み進めるのにはちょっと苦労しました
が、例えば、日本の神々とヒンドゥの神々との意外な繋がりなど、
興味深かったです。
そして第3作では宇宙へ、第4作では時空を超えて・・・とます
ます伝奇的要素が増して、下手すればついていけなくなりそう
に・・・^^;
第4作では、話がまた日本古代史に戻も及び興味深かった
です。でも、この作品のぶっ飛んだ世界についていくのは少し
疲れたので続編を読むのは少し休んでからにします(苦笑)
04_ストーリー・セラー 【有川 浩】 (Link)
さすが有川さんと唸らせる作品で、もっと有川作品を読みたく
なりました。どんな作品だったか、詳しくはタイトルをクリックし
てネ!
05_花酔い 【村山由佳】
▲ 花酔ひ (文春文庫)
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作者: 村山 由佳
出版社/メーカー: 文藝春秋
発売日: 2014/09/02
メディア: 文庫
2組の大人の夫婦をめぐる物語。4人の視点から、理性では
抑えきれない感情の波に襲われたときの心理、止めることの
できない感情に翻弄される姿が描かれています。
どうすべきか頭では分かっていても止めることのできないこと
って誰にもありますよね。4人の心理に共感するところと、
無条件に支持できないところがあって複雑な読後感でした
(詳しく書けないので抽象的ですみません。)。
この作品は、濃厚な性描写も話題となっていましたが、私的
には、大人の恋愛が描かれた作品ですから、そのような描写は
あって当然だと思いますし、アブノーマルな描写もありますが、
特別、過激過ぎるとか不快で目を覆うといった感じは受けませ
んでした。
06_恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近 【エドモンド・ハミルトン】(Link)
古典的SFの名作のキャプテン・フューチャーシリーズの第1作。
私にとって、一番の名作と言っても過言でないかもしれません。
太陽系を所狭しと飛び回り、正義のために奮闘するキャプテンの
活躍に胸を躍らせた方も多いのではないでしょうか。久しぶりに
読みましたが、懐かしくておもしろかったです。
詳しくはタイトルをクリックしてネ!
07_海の見える街 【畑野智美】
▲ イラストの雰囲気に惹かれ購入しました!
海の見える街 (講談社文庫)
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作者: 畑野 智美
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2015/09/15
メディア: 文庫
若いときには、燃えるような短く激しい恋がロマンティックに
思え憧れるところがあります。この物語は、それとは異なる静か
な大人の恋愛物語。時間をかけて育んでいる分、心の繋がり
は深いもののように感じられます。
この物語は、図書館・児童館に勤務する4人の視点から描かれ
た物語。決して、刺激的な恋愛ではありませんが、こういう肩に
力の入っていない、自然な恋愛もいいなと思います。
08_ドールズ 闇から覗く顔 【高橋克彦】
シリーズ2作目。第1作目は、怜に取り憑いた者がいったい何者
なのかといったホラー調の物語でしたが、この第2作目は一転、
目吉先生が謎を解き明かしていくミステリ調になっています。
もう、怜の中にいる者が目吉先生と明かされていますから、目吉
先生のキャラを活かすには、このままホラー調で続けるのは
無理ですし、そうすると作品の雰囲気が変わるのはやむを得な
いのでしょうね。そうは言っても、不気味さとドキドキ感がなく
なったのは残念です。
09_怪盗山猫 【神永 学】
神永さんの作品はいくつか読んでいますが、自分の好みには
しっくりこない印象がありました。この作品は映像化(観ていま
せんが)がされたこともあって読んでみました。大胆不敵な怪盗
を主人公に、テンポの良い展開で、あっという間に読み終わり
ました。おもしろかったです。エンターテイメント性の強い作品が
好きな人は気に入ると思います。
10_人食いの時代 【山田正紀】
連作短編。人食いバスなど、各話、人食いというタイトルがつ
いています。なぜ人食いなのかは正直、分かりませんでした。
ラストで各話が絡み合って、好みではありませんが、まあまあ
おもしろかったです。
11-13_アルスラーン戦記(5~7) 【田中芳樹】
前年に引き続いて再読中です。感想は、第8巻まで読んだ際に!
出逢った小説リスト 【2015年10月-12月編】 [読んだ作品リスト]
2015年(平成27年)の10~12月に私が出逢った小説たちです♪
今期は、何となくSF・伝奇ものがすごく読みたくなって手に取りま
した。特に、以前から日本古代史に興味があったので、独自の
解釈を融合させた「龍の柩」を今年の最後に読めて良かったです☆
※ 『出逢った小説リスト【2015年7月-9月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
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― 10月 ―
47-50_ガーゼィの翼 2-5 【富野由悠季】
前四半期に読んだ第1巻を含め、全5巻をいっきに読みました。
バイストン・ウェル物語としては、「オーラバトラー戦記」や「リーンの
翼」は知っていましたが、この「ガーゼィの翼」は、刊行当時、作品
の存在を知らなくて、今頃になって、古書を入手して読みました。
バイストン・ウェルの物語は壮大な世界観という印象なのですが、
この作品は、こぢんまりとした物語だったという印象です。終わり方も、
急にばっさりと終了してしまった印象で、えっ!?という感じでした。
▲ 最終話(第5巻)のイラストです。
ガーゼィの翼〈5〉バイストン・ウェル物語 (ログアウト冒険文庫)
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作者: 富野 由悠季
出版社/メーカー: アスキー
発売日: 1997/02
メディア: 文庫
51_リカーシブル 【米澤穂信】
私の勝手な印象なのでしょうが、米澤穂信さんの作品の雰囲気は、
全体的に、重いというか、閉塞感のようなものを感じることが多い
です。この作品も、伝説が残り、因習にしばられた街を舞台にした
物語。やはり、重くて、閉塞感といった空気をまとわりつかせていま
す。物語には、終盤までどうなるのかと惹き込まれ、おもしろかった
のですが、ラストは、謎が解明されただけで終わってしまったという
感じで物足りなさも・・・。私的には、もう少し謎が明らかになった後の、
主人公の女の子と周囲の関係の変化まで描いてほしかったな。
― 11月 ―
52_天翔る 【村山由佳】 (Link)
やさしい物語。心がじんわりと温かくなるものがあって、久しぶり
に心地よい読後感と満足感に浸れた素敵な作品でした。私好みで、
非常にお薦めです。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
53_ホテルローヤル 【桜木紫乃】
直木賞受賞作。映画化もされましたので、以前から気にはなって
いたのですが、なかなか読むきっかけがなく・・・。
ローヤルというラブホテルを舞台にした短編。だんだんと時が遡っ
ていくので、前の短編でさりげなく描かれた描写が、数話後に理由
が明かされるなど、廃墟に至るまでにローヤルを通り過ぎていった
人々の人生が次第に明かされていく印象でした。
▲ ホテルローヤル (集英社文庫)
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作者: 桜木 紫乃
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2015/06/25
メディア: 文庫
54_罪の余白 【芦沢 央】
映画された作品です(2015年10月公開)。非常に重い作品で
した。
一人娘が高校の学校のベランダから落ちて死亡。自殺として処
理されますが、娘との二人暮らしだった父親が、なぜ娘の悩みに
気づけなかったのかと苦悩します。そんな父親の視点と、死に追い
やった同級生2人、父親の同僚の4名の視点で物語は進みます。
罪というには言い過ぎのような、でも、罪ではないかと言うとそう
でもないような境界線のお話。現実にあり得ることで、もし自分が
父親の立場だったらどうするのだろうかと読んでいて前半は苦しく
なりました。後半は、どのような結末になるのだろうと惹き込まれ、
結末は、少し痛みを和らげてくれた感じです。
▲ 罪の余白 (角川文庫)
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作者: 芦沢 央
出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
発売日: 2015/04/25
メディア: 文庫
55_涼宮ハルヒの動揺 【谷川 流】
「罪の余白」が非常に重い作品だったこともあって、軽いものを
読みたくなり手に取りました。
前作までの既に描かれたエピソードとエピソードを繋ぐ短編なの
で、スケール感はありませんが、ドタバタが楽しめました。毎回、
読んでいて感じますが、作者は知識と語彙が広いですよね。
56_図南の翼 【小野不由美】
十二国記シリーズのepisode6です。おもしろくて、あっという
間に読んでしまいました。王不在の荒れた国を憂い、昇山を
めざすわずか12歳の女の子の冒険物語、ロードノベル。
道中の幾多の困難の中で、危険を乗り越え世の中を知り、
人間的に成長していきます。私の中でも十二国記の中でも1、2
を争うお気に入りの作品です☆
▲ 図南の翼 十二国記 (新潮文庫 お 37-59 十二国記)
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作者: 小野 不由美
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2013/09/28
メディア: 文庫
― 12月 ―
57_ハーモニー 【伊藤計劃】 (Link)
読んだことも、どんな作品を書いているのかも知りませんでした
が、評価が高い作家さんなので映画を観てみました。少々、難解
なストーリーで、特にラストが理解しきれずモヤモヤっとしたので
小説を読んでみました。
小説は、事前に映画で世界観が分かっていたのでイメージしや
すく入りやすかったですが、逆に、もし観ていなかったら、うまく
物語を理解できたか自信がないかな。私的には、小説と映画の
両方でやっと理解できた印象なので、これから読む人には、
映像を観てから本を読む方がお薦めです。
映画については、タイトルをクリックしてネ!
58_竜の柩1 【高橋克彦】 (Link)
日本古代史や神話に登場する「龍」をめぐる伝奇小説。古事記、
日本書紀や神話に対する解釈には、真実ではと思わせる説得力
があります(主題の「龍」に対する解釈は突飛すぎますが、単純に
笑い飛ばせないところも)。読み応えがあって、私は大好きです!
詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
▲ 左が祥伝社文庫、右が講談社文庫です。
私は、左の祥伝社のカバーのが好きかな☆
出逢った小説リスト 【2015年7月-9月編】 [読んだ作品リスト]
2015年(平成27年)の7月~9月に私が出逢った小説たちです♪
今期は、「ルパンの消息」や「チンネの裁き」、「リラ荘の殺人」など
少し古い作品を読んだのが特徴かと思います(「ルパン」はそれほ
ど古くないかな^^;)。
読んでいない古い名作はたくさんあるので、探してみようかな☆
※ 『出逢った小説リスト【2015年4月-6月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
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― 7月 ―
33-34_風の万里 黎明の空(十二国記) 【小野不由美】
episode1の陽子の物語。慶王になったものの、右も左も分から
ない世界で、彼女なりに王の責務を果たそうともがく陽子。世の中
を実際に見て、遠回りしながらも、何が必要で誰を信じたら良いかを
少しずつ学んでいく成長物語です。
やはりepi1の主人公なので、十二国の中でも最も気になる人物。
おもしろかったです!
35_ルパンの消息 【横山秀夫】
もちろん横山秀夫さんのお名前は知っていましたが、読むのは
初めて。物語は、時効まで24時間を切る切迫した雰囲気の中、
容疑者の回想が同時に進行していきます。前半、少し展開にダラっ
とした感じを受けましたが、後半は、ドンドン展開してラストも!
読み応えがあって、おもしろかったです。
▲ ルパンの消息 (光文社文庫)
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作者: 横山 秀夫
出版社/メーカー: 光文社
発売日: 2009/04/09
メディア: 文庫
― 8月 ―
36_丕諸の鳥(十二国記) 【小野不由美】
「丕諸」は「ひしょ」と読みます。4編からなる物語。背表紙の
あらすじにも書いてあるとおり、名もなき者たちの物語です。
この作品に限らず小説を読んでいると、権力者などにより虐げら
れている人々には、何んとか救われて欲しい、主人公の努力が
報われてほしいと願うのですが、この作品では、その結末が明確
に描かれていません。不条理に命を落としていく人々が一人でも
いる物語は、読んでいて辛いです。そういう意味で、ちょっと重い
作品でした。そういった不条理がまかり通るのが“現実”なのかも
しれませんが・・・。
37_チンネの裁き 【新田次郎】
毎年、夏山登山に行きます。今年は、北アルプスの針ノ木岳。
そして、毎年、登山に合わせて山の小説も読んでいます。今年
読んだのは、新田次郎さんのこの作品。新田さんの初期の作品だ
そうですが、このような推理小説風の作品を新田さんが書いている
とは知りませんでした。
今の緻密な論理立ての推理小説を読み慣れてしまうと、その面
では甘いと感じてしまうところもありますが、展開が気になり惹き
込まれました!少し暗い印象の作品ですが、おもしろかったです。
この作品のラストは針ノ木小屋で読みました。登場人物たちが
登る山々の迫力が実感され、心理的にも同化した気がして、作品
がより身近に感じられた気がしました。
▲ チンネの裁き (新潮文庫)
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作者: 新田 次郎
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2015/07/29
メディア: 文庫
38-39_アルスラーン戦記 3・4 【田中芳樹】(再読)
実家に寄る機会があったので続編を2冊だけ持ってきました。
再読です。
知略、謀略が入り交じる物語はおもしろいですね。現実感の
ない架空の世界だからいいのかも。さて、この3巻の落日悲歌、
4巻の汗血公路で、アルスラーンたちは、まず後顧の憂いを絶と
うとします。そして、彼らの知らぬところで急展開しており、今後
の展開も気になります(再読ですが、時間も経っているので、
あまり覚えていなくて)。
そうそう、今、アニメが放送されていたようですが、キャラが、
ちょっと私のイメージと異なるようです(描写は知りません)。
やはり、私は天野さんのキャラのイメージですね。
40_夜のピクニック 【恩田 陸】 (Link)(再読)
作品の感動は、どうしても2度目の方が薄くならざるを得ません。
なので、感動した素晴らしい作品をもう一度読むことは、2度目
の薄い印象が1度目の感動を上塗りしてしまいそうで、どうしても
躊躇してしまいます。この作品も、そういう意味で再読に躊躇して
いた作品。やはり、再読は先の展開を知っているので感動が薄れ
てしまったところもありましたが、惹き込まれて、あっという間に
読んでしまいました。2度目であっても、素晴らしい作品であるこ
とは間違いありませんね。黙々と長距離を歩きたくなってしまい
ました。
― 9月 ―
41_リラ荘の殺人 【鮎川哲也】
鮎川哲也さんの作品は初めて。推理小説を読んでいると何度も
名前を聞きますし、鮎川哲也賞もあるくらいですから、以前から
1度読んでみたいと思っていたところ、名作復活と銘打って刊行さ
れていましたので購入しました。
作品的には、表記が古い(例えば、ナンセンスをノンセンス)だけ
でなく、やはり、現在の緻密な描写に比べて甘いのかなっという
印象です(大家に対して失礼なのですが)。まあまあおもしろかっ
たですヨ。
42_朱色の研究 【有栖川有栖】
火村英生と作家アリスの作品を読むのは初めて。帯の記載に
勘違いして、シリーズ第1作だと思って買ったのですが、読んでい
るうちに気づき・・・。
推理小説の主人公は、傑出した推理力の他に秘密や心の闇と
いった魅力を備えていることが多いですが、第1作ではないという
こともあるのでしょう、火村にあまり魅力が感じませんでした。
人気シリーズですし、この作品を読んだだけで結論を出すのは
拙速でしょうが。ストーリーは、まあまあおもしろくて、読みやすか
ったです。
▲ 朱色の研究 (角川文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 有栖川 有栖
出版社/メーカー: 角川書店
発売日: 2000/08
メディア: 文庫
43_光 【三浦しをん】 (Link)
ダークです。重いです。人によって好みが分かれそうですが、
私は好きです!詳しくは、 タイトルをクリックしてネ!
44_村上海賊の娘 下巻 【和田 竜】
やっと下巻を読みました。おもしろかったです。この作品は、
若干、エンターテイメント化されすぎており、史実に基づいた重厚
な歴史小説を読みたい方には不満かもしれませんね。ですが、
さすが各方面で評価された作品。読ませます。
45_ガーゼィの翼 【富野由悠季】 (Link)
壮大なバイストン・ウェルの物語の一つ。第1巻が終わっても、
まだ主人公には聖戦士の片鱗も見られず、見知らぬ世界への
戸惑い・不条理などにもがいています。聖戦士としての活躍とか、
めまぐるしいストーリー展開を期待している方には、まどろっこ
しく感じるかもしれません。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
46_黒百合 【多島斗志之】
ひと夏の青春小説です。そこに並行して、推理小説がクロスして
いる作品です。舞台は、戦争の傷跡がまだまだ残る時代。中学生
の主人公たちの淡い恋や心を中心に、その親や大人たちの
エピソードが描かれています。そしてラストは・・・。
私は知らなかったのですが、次の各賞を受賞するなど評判が高い
作品。妙に惹かれるところがある作品でした。
・第1位『『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇サプライズ部門
・第2位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇ナラティヴ部門
・第4位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇総合部門
・第7位『このミステリーがすごい!2009年版』/国内編
・第7位 CSミステリチャンネル「闘うベストテン2008」/国内部門
・第8位『週刊文春』「2008ミステリーベスト10」/国内部門
・第8位『ミステリが読みたい!2011年版』ゼロ年代ミステリベスト・
ランキング国内篇
▲ 黒百合 (創元推理文庫)
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作者: 多島 斗志之
出版社/メーカー: 東京創元社
発売日: 2015/08/29
メディア: 文庫
今期に読んだ「ガーゼィの翼」。文庫は「ログアウト冒険文庫」と
いう文庫でした。知りませんでしたし、今、見かけない文庫名です
よね。 そういえば、古書店などに行くと最近見かけなくなった
文庫名をみかけるなぁ。
出逢った小説リスト 【2015年4月-6月編】 [読んだ作品リスト]
2015年(平成27年)の4月~6月に私が出逢った小説たちです♪
今期は、6月に米澤穂信さんの「小市民シリーズ」を集中的に再読
してみたのが特徴かな。
最近、“これは!”と思う新作に出逢えていなくて、何となく再読が
多くなっています。でも、いい作品、おもしろい作品をもう一度、読み
直すのも、魅力の再発見があったりして、いいものですネ。
※ 『出逢った小説リスト【2015年1月-3月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
*:..。o○★゚・:,。*:..。o○☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆*:..。o○★゚・:,。*
― 4月 ―
18_美神の狂宴(クラッシャージョウ12)【高千穂 遥】
昔読んで好きだった作品は、いつになっても気になるし、当時の
興奮を思い出します。この作品もそう。この作品は、比較的評判が
良かったのもあって読んでみました。
私的には、クラッシャーの物語というより、鈴鈴、蘭蘭のキャラが
目立っていて、どちらが主役か分からないといった印象(そもそも、
彼女たちは別シリーズのキャラ?)。クラッシャーの物語を読みた
かった私としては、ジョーたちの魅力がほとんどなくて、ちょっと不満
でした。ラストも、ん!?という感じだったしなあ・・・。
▲ 美神の狂宴 (ハヤカワ文庫JA)
(↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 高千穂 遙
出版社/メーカー: 早川書房
発売日: 2015/02/20
メディア: 文庫
19_東の海神 西の滄海(十二国記) 【小野不由美】
Episode1にも出てきた雁(えん)国の物語。Epi1では、安定した
豊かな国として登場した雁ですが、この物語では、そこに至るまで
の出来事が描かれ、おもしろかったです。このまま、いっきに読ん
でしまうのはもったいないので、違う作品で一息することにします。
20_新宿鮫 【大沢在昌】 (Link)
ファンタジーから一点、現実感がメチャ濃い作品を読みたくなって
選びました。以前から気にはなっていた作品ですが、10年越しくら
いで、やっと読む気になった作品です。
詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
21_新宿鮫2 毒猿 【大沢在昌】
もう少し、この世界に触れていたかったので続けて読みました。
もちろん、この物語がどこまで新宿という街をリアルに描いている
のかは分かりませんが、説得力があります。ほんと闇の深い街で
すね。続きも気になります。
― 5月 ―
22-23_奇面館の殺人(上・下) 【綾辻行人】
人気の「館」シリーズ。舞台が1980年代なのを考えると、この
シリーズを最初に読んだのもかなり昔。長くなったなっと思います。
前作の「暗黒館の殺人」は、ホラーテイストが強く、物語の展開も
遅くて、長くて、読んでいて少し飽きたところもありましたが、こちら
は比較的すっと読めました。
ただ、○○の仮面(登場人物たちが仮面をかぶらされる)が誰な
のかが分からなくなって、何度も前のページに戻ったりとその辺は
読みにくかったかな(記憶力が悪くって・・・^^;)。
昔、はまったこの館シリーズ(第1作は紹介)。やはり気になる
作品です!!
▲ 奇面館の殺人(上) (講談社文庫)
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作者: 綾辻 行人
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2015/04/15
メディア: 文庫
24_木暮荘物語 【三浦しをん】
タイトルからイメージされるとおり、木暮荘に住む人々が描かれて
います。ある部屋の住人について描かれているときは、普通の平凡
な隣人。その隣人が主人公になると、実は、内面には傷や悩みなど
が秘められて!!
この作品の主人公たちまでではないですけど、自分のことを考えて
みても、人ってうわべだけではうかがい知れないものがありますよね!
ほんわかとした雰囲気の物語ですが、登場人物たちは、なかなか
アクがあるというか、特徴的な人ばかり。おもしろかったです。
25_異邦の騎士 【島田荘司】
「伝説の名探偵 御手洗潔シリーズ 読むならここからTOP3」と書
かれた帯がついた、占星術殺人事件と、本作、斜め屋敷の犯罪が
書店の書棚に並べられており、占星術は読んでいたので、順番的
にはこの作品かと思い手に取りました。
古い作品ですけど、今読んでもトリックは斬新ですし、とても、おも
しろかったです。ただ、読んでいない人には分からないでしょうが、
御手洗が疑問を感じたきっかけが占星術というのは、若干、説得力
がないなって感じます。でも、それはトリックの本質でないし、その
点を除いても面白かったです。
― 6月 ―
26_梅安影法師(仕掛人・藤枝梅安6) 【池波正太郎】
梅庵シリーズもいよいよ佳境の第6巻。命を狙われていることを
知りながら、義理のために江戸に戻った梅庵。何人もの仕掛人が
梅安を亡きものにしようと隙をうかがい・・・といったストーリー。
相変わらず、さらっと読める本当に読みやすいで文体で、もちろ
ん物語の面白さもあって、あっという間に読んでしまいました。
27_春期限定いちごタルト事件 【米澤穂信】(再読)
このシリーズ、以前読んだとき、すぅーっと軽く読んでしまい、以前
からもう一度、じっくり読みたいなって思っていた作品。書棚を整理
していたら出てきたので、良い機会だと思って読みました。
小鳩くんと小佐内さんが「小市民」を目指すという物語です。それ
にしても、私なんか、ない能力をあるように見せようと必死に努力
するのに、ある能力を必死に隠して小市民を目指すとは、本当に
うらやましいかぎりです(苦笑)
日常の謎を解決する連作短編。派手なストーリーではないです
けど、おもしろいです。
▲ 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)
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作者: 米澤 穂信
出版社/メーカー: 東京創元社
発売日: 2009/02
メディア: 文庫
28_夏期限定トロピカルパフェ事件 【米澤穂信】(再読)
春に続いて夏のタイトルですが、物語は、春期限定から1年を
経過し、小鳩くんや小佐内さんも高2になっています。 順調に?
小市民を目指す二人の夏物語りです。
小鳩くんは、夏休みの間じゅう、小佐内さんのスウィーツめぐり
にひっぱり回されますが・・・といったお話し。
小佐内さん、ホント、ブラックです(笑)
29-30_秋期限定栗きんとん事件(上下巻) 【米澤穂信】(再読)
夏期限定の後の秋から始まる1年にわたる物語。ストーリーも
面白いですが、二人のにじみ出てしまう本性がまた面白いですね。
31_彼女はたぶん魔法をつかう 【樋口有介】(再読)
映画「カサブランカ」でのハンフリー・ボガードが気取ってしゃべる
名セリフ「君の瞳に乾杯」のようなくさい台詞を女性に使う、ハード
ボイルドを気取りながらなりきれない中年探偵が主人公の物語。
そんなキザな台詞を言いながら、女性にそんなことを言う自分は
病気だと自覚している(諦めている)謙虚さ?が魅力です。
詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
32_夢の続きとそのおわり 【樋口有介】
「彼女はたぶん・・・」を読んだら、まだ読んでいない「柚木草平
シリーズ」をもっと読みたくなって、この作品を読みました。柚木が
警察を辞めた直後頃の物語です。
作者が、習作を柚木草平シリーズ用に書きなおしたと言っている
とおり、少々、とっぴのない展開もあって・・・^^;
出逢った小説リスト 【2015年1月-3月編】 [読んだ作品リスト]
2015年(平成27年)の1月~3月に私が出逢った小説たちです♪
今年は、再読から始めました!このブログでは取り上げていませ
んが、再読した作品は、初めて読んだ当時にこのブログを書いて
いたのなら、絶対に取り上げていた作品ばかり。
お薦め作品です (*^-')b
※ 『出逢った小説リスト【2014年10月-12月編】』もよかったらどうぞ ♪
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― 1月 ―
01_夏のレプリカ 【森 博嗣】(再読)
久しぶりにS&Mシリーズ(主人公2人のイニシャルに由来)
が読みたくなって、棚の奧から引っ張り出しました。
この作品はシリーズ10作品の中で一番好きな作品!でも、
意外とストーリーを覚えていないものですね。久しぶりに読むと
はいえ、読むのは3回目だったのですが・・・^^;
犯人は覚えていましたが、ストーリー展開は詳しく覚えておら
ず、そのおかげ?で結果的に初めて読むような感じで楽しめま
した。スガスガしい爽やかさとドンヨリとした重さが入り交じった
ストーリー。好きです!こういう作品!!
▼ 持っているのは、このデザインに変わる前の表紙。
私は、そちらのが好きだったんですけどネ。
▲ 夏のレプリカ (講談社文庫)
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作者: 森 博嗣
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2000/11/15
メディア: 文庫
02_今はもうない 【森 博嗣】(再読)
S&Mシリーズ。背表紙には、清廉でシリーズで最も人気の
作品のように書かれています。実際に、初めて読んだときもそ
んな印象でした。でも、今回のように、2度、3度と読んでも好き
なのは、“夏のレプリカ”の方かな。
この作品を読むのも3度目なのに、トリックの細かいところとか
を忘れていて(苦笑)。1、2回目は意味が分からず(森さんの
作品の登場人物は、難しいことを良く話す)、スルーしてしまって
いたことが理解できたりして、その辺は、ちょっとは成長したとこ
ろがあるのかなって嬉しかったです。
03_八月の六日間 【北村 薫】
話題作。40歳を過ぎた女性が、山を歩くことを通して、少し
ずつ、自分の傷を癒やして行くようなストーリーです。
どうして、こんなツラい思いをして山に登るんだろうと思うこと
もありますが、無になって登って、雄大で美しい山々を見た
とき 、ホント心が洗われます。
私も登ったことがある北アルプスの山々も出てきて、実感と
して主人公に共感する部分も多々あって、なかなか良かった
です。
▲ 八月の六日間
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作者: 北村 薫
出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
発売日: 2014/05/29
メディア: 単行本
04_数奇にして摸型 【森 博嗣】(再読)
S&Mシリーズシリーズの第2作。そして、読むのも2度目。
このシリーズを読んだのは10年以上前で、当時、気に入っ
ていっきに読みました。その中でも、好きな作品はいくつか
読み返していたのですが、この作品は初めて。実は、この
作品もあまりストーリーを覚えてなくて・・・(トリックのみならず、
犯人さえ覚えていなかった・・・)。覚えていないことで物語は
楽しめましたが、別の意味で、あまりにも覚えていないことが
ショックです。
05_白馬山荘殺人事件 【東野圭吾】(再読)
1月は基本、過去に読んだお気に入りの作品を再読にし
ようと思って、この作品も読んでみました。
読んだ当時、雪山の山荘シチュエーションだし、面白かっ
た印象が残っていたのですが、この作品もあまり詳細に覚え
ていなくて・・・。マザーグーズを題材にするなど、思い込みか
もしれませんが、東野さんの初期の野心作という印象です。
06_村上海賊の娘 【和田 竜】
海賊というと、北欧のバイキングような印象があったのですが、
戦国時代の海賊とは、いわば海を支配する大名といった感じ
ですね。歴史の教科書では触れることのない、歴史を知ること
ができる面白さもあります。後半がどうなっていくか、楽しみ!
― 2月 ―
07_アルスラーン戦記 王都炎上 【田中芳樹】(再読)
超有名なヒロイックファンタジー。かなり以前にハマって読ん
だのですが、どこまで読んだのか分からなくなっちゃった ^^;
当時は完結してなかったけど、完結したのかな??
実家で本を整理していて見かけ、再読することに!諸葛孔明
のような能力に秀でた者たちが主(あるじ)を支えるなど、
ペルシャ版三国志といった感じの作品。面白いです!
08_アルスラーン戦記 王子二人 【田中芳樹】(再読)
第1巻に続いて、あっと言う間に読んでしまいました。ホント、
お薦めです!
09_プラ・バロック 【結城充考】
以前から気にはなっていた作品。警察物っというのが躊躇
させる原因だったのですが、ドラマ化されるということで手に
取ってみました。最初から最後まで、緊迫感が持続する作品。
ちょっと疲れた(笑)ところもありましたが、最後まで引き込ま
れました。ただ、犯人の人物像がほとんど見えずに終わって
しまった印象です。
また、アゲハの人物像もほとんど明らかにされず、主任の
人物像も描ききっておらず、全体的にボヤっとしてしまってい
る感じもします。まあ、意図的に曖昧にしているのかもしれま
せんね。
▼ 表紙のセンスが抜群!好きです、こういう感じ☆
▲ プラ・バロック (光文社文庫)
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作者: 結城 充考
出版社/メーカー: 光文社
発売日: 2011/03/10
メディア: 文庫
10__秘密は日記に隠すもの 【永井するみ】
永井するみさんは、「グラデーション」の好印象がすごく残っ
ている作家さん。そのイメージでこの作品を読むと、ちょっと
ギャップがあります。
帯には「次に読むべきイヤミスはコレだ!」と書かれていま
したが、想像していたより毒がなく・・・。人には二面性がある
ことを描いているのかもしれませんが、目新しさは感じません
でした。
ただ、この作品で絶筆だそう。とても残念です。
11_約束の森 【沢木冬吾】 (Link)
私好みで、超ドンピシャ!だった作品。とてもお薦めです。
どんな作品かは、タイトルをクリックしてね♪
― 3月 ―
12_私の男 【桜庭一樹】
最初に“花”と“淳悟”の妖しくて謎だらけの関係が描かれ、
少しずつ、回想の中で二人の関係性が明らかにされていきま
す。純愛とも親子の絆とも言えない、得体のしれない濁った、
どろどろの水のような二人の関係に、静かにゆっくりと惹き込
まれました。
さすが直木賞受賞作。決して「すごく好み」の作品ではない
のですが、印象に残って、惹きつけられる作品でした。
13_乱暴と待機 【本谷有希子】
何年か前に話題になった作品だったので読んでみましたが・・・。
正直、どうして評価されているのか“私には”良く分からなか
ったです。私には、読みとる能力がなかったということで ^^;
舞台作品を、主催する劇団の舞台を自ら小説化したよう
ですが、前衛的すぎるのか、私には・・・。一応、全部読みまし
たけど。
14_消失グラデーション 【長沢 樹】 (Link)
青春ミステリを読みたくて手に取った作品。軽過ぎず、じっ
くりと楽しめました。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
15-16_月の影 影の海 【小野不由美】 (Link)
“十二国記”シリーズの第1話!上下巻です。
この作品は、長年、読みたいと思いつつ、読んでこなかった
作品。面白かったです。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
17_風の海 迷宮の岸 【小野不由美】
“十二国記”シリーズの第2話(3冊目)。
いつもは、いろいろな作家さんに触れたいので、同じ作家さん
を続けて読むことはないのですが、「月の影 影の海」とは違う
視点からどんな十二国記が描かれているか興味があって、
読んでみました。もうちょっと、この世界を味わってみたいとい
う気持もあって!
前作は、世界の全体像が、今一つ明らかにはなりませんで
したが、この作品で、十二国がどのように構成られ形造られた
世界なのか明らかになって行って、物語の奥行きが深まった
感じです。
▼ 山田章博さんのイラストは最高☆
▲ 風の海 迷宮の岸 〈十二国記〉
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作者: 小野 不由美
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2012/09/28
メディア: 文庫
年末年始に実家に帰った際、本を整理しました。読んだ当時、
すごい好みで「永久保存だ!」と思って大切にしまっていた作品が、
自分の中での価値が低下して・・・という作品もあり、自分が成長
したのか、好みが変わったのか、時代が変わって刺激的な作品が
増えてからかは分かりませんが、だいぶ整理しました。
でも、いまだに大切な作品もたくさんあります。このブログを始め
る前に読んだ作品でお気に入りもたくさんあったので、久しぶりに
引っ張り出して読んでみました。S&Mシリーズとかアルスラーンと
か、初めて読んだときのインパクトは薄れますが、それでも面白ろ
かったです。また、実家に帰る機会があったら、本棚の奥を探して
みようかな♪
出逢った小説リスト 【2014年10月-12月編】 [読んだ作品リスト]
2014年(平成26年)の10月~12月に私が出逢った小説たちです♪
第4四半期も、いくつかお気に入りの作品と出逢うことができました。
好みの作品と出逢えると、ホント嬉しいです *^_^*
※ 『出逢った小説リスト【2014年7月-9月編】』もよかったらどうぞ ♪
※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。
― 10月 ―
48_儚い羊たちの祝宴 【米澤穂信】
▲ 儚い羊たちの祝宴 (新潮文庫)
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作者: 米澤 穂信
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2011/06/26
メディア: 文庫
どこかに『お嬢様のみが会員となることの許される大学サークル
「バベルの会」にまつわるストーリー』と紹介されていましたが、
あとがきで、サークルの存在が「ゆるく繋いでいる」と書かれている
ように、ほとんど別のお話。
正直、米澤穂信さんの作品ということで、捻った味のある作品を
期待していたのですが、私的には少し物足りなかった印象です。
ラストも逆に捻りすぎているのか良く理解できなかったところも ^^;
49_太陽の坐る場所 【辻村深月】
人には隠している素顔。その素顔を“キョウコ”を通して見つめ直
したとき、それぞれが新たに踏み出していくという感じのストーリー。
ラスト、ちょっとしたどんでん返しがあります。まあまあ面白かった
けど、皆が、人間的に成長して、「停滞」から一歩踏み出していくみ
たいな前向きの話しでもないし、何だかモヤっとした読後感でした。
映画化されるそうですが、私はつかむことができなかった作者の
意図を描き出してくれてるといいな。
50_晩夏 【図子 慧】(Link)
以前、読んだとき、印象に非常に残り、気に入った作品だったの
ですが、時間がなくて取り上げませんでした。強い印象が残っていて、
もう1回読みたいと思っていたのが、今回、やっとかないました。
この作品は、夏休みで滞在中のいとこの家で、伯母が行方不明
になり、それに、いとこが絡んでいるのではないかという不安、疑問、
恋心との葛藤が描かれています。この作品のように、静かに、繊細
な心の動きを丁寧に描かれている物語って好きです。お薦め!
詳しくはタイトルをクリックしてネ!!
51_ベストフレンズ 【永嶋恵美】
▲ この表紙は素敵ですネ~!
ベストフレンズ (光文社文庫)
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作者: 永嶋 恵美
出版社/メーカー: 光文社
発売日: 2014/07/10
メディア: 文庫
初めての作家さんだと思います。再会した高校時代の親友が
殺人を犯し、一緒に逃亡しているうち・・・というストーリー。
「・・・」の先は詳しくは書けないけど(種明かしになってしまいま
すからネ)、まあまあという感じです。
― 11月 ―
52_紙の月 【角田光代】
映画化されると言うことで読んでみた作品。銀行の派遣社員で
あり、ごく普通の女性が、1億円を横領し・・・というストーリー。
単純な逃亡劇ではなく、女性の満たされない心の隙間やフィルター
がかかったような無感覚など、その心理が何となく理解できてしま
い、決して他人事ではないと、心が寒くなりました。重いテーマで、
あまりスイスイとは読めなかったです。
53_精霊の守り人 【上橋菜穂子】(Link)
久しぶりに無性に読みたくなって再読しました。おもしろいし、
読みやすいし、あっという間に読んでしまいました。あとがきで、
恩田陸さんが「これほどおもしろいファンタジーを日本語で読める
喜び」みたいなことを言っていますが同感です!!原文で読める
と、繊細なニュアンスも感じ取れますからね。この物語からは、
“やさしさ”が伝わってきます。続編も久しぶりに読んでみようかな。
54_世界から猫が消えたなら 【川村元気】
▲ この子猫がかわいい♪
世界から猫が消えたなら (小学館文庫)
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作者: 川村 元気
出版社/メーカー: 小学館
発売日: 2014/09/18
メディア: 文庫
死を宣告された“僕”の前に現れた悪魔。僕の命を1日長らえる
代わりに、世界から何かを消すというストーリー。話題の作品な
ので、読んでみました。なかなか面白いテーマで、次第に何かに
気づいていくという作品。味わえば、なかなか深味のある作品
だと思います。
私はというと、さらっと読んでしまったので、もう少し味わって
読めばよかった・・・。もったいなかったかも。
55_昨日のカレー、明日のパン 【木皿 泉】
7年前、結婚からたった2年で逝ってしまった一樹。遺された
テツコは、一樹の父・ギフと暮らし続ける。テツコとギフ、そして、
その周りの人々を描いた作品。
いい!すごくいいです!!温かい雰囲気に包まれた作品。
だけど、もっと何かあるのですが、「温かい雰囲気」より他の言葉
が出てきません。とにもかくにも、未読の方は、私の下手な感想
など気にせず自分の感覚だけで読んでみてください。“いい”とい
うのだけは、分かってもらえると思います。時間がなくて、個別に
取り上げませんでしたが、お薦めです!
― 12月 ―
56_ブラックスワン 【山田正紀】(Link)
少し古い作品なのですが、それを感じさせない面白さがありま
した。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
57_スノーフレーク 【大崎 梢】
3年前の2011年12月に読んだ作品。その年の一番最後に
読んだのですが、慌ただしい時期に読んだからか、好みの感じの
作品なのに、味あわずに“すー”と読んでしまった印象で、ずっと
心残りでした。今回、読みなおせて満足です!
58_悪漢刑事 【安達 瑶】(Link)
「エロティック×警察」小説ということですが、エロを除いても、
面白かったと思います。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!
59_百舌の叫ぶ夜 【逢坂 剛】
▲ 百舌の叫ぶ夜 (百舌シリーズ) (集英社文庫)
( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
作者: 逢坂 剛
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2014/03/20
メディア: 文庫
ドラマ化されて話題になっていた作品。でも、初版は
1990年の作品なんですよね。古さをまったく感じられま
せんでした。重厚な作品で読み応えあり!おもしろかった
です。お薦め!
60_ダブル・イニシャル 【新津きよみ】
初めての作家さん。昔、アメリカで起きた「Wイニシャル殺人
事件」と類似した事件が発生し・・・というストーリー。
直前に重厚な作品を読んだばかりだったこともあって、展開の
軽さや(逢坂剛さんと比較したら、そりゃハードルが高くなります
よね) 、私的には細かいところで登場人物の心理が共感できな
いところ(「いやいや、普通、そういう発想はしないんじゃない」み
ないな)もありましたが、総論的にはおもしろかったです。
この第4四半期に読んだ「ブラックスワン」も、「百舌の叫ぶ夜」も、
執筆が比較的古い作品だったのですが、古さを感じさせず、本当
におもしろかったです。
いつも新作ばかり気にして、古い作品はあまり見向きしていないの
ですが、もっと過去の受賞作など、評価の高い作品を探してを読ん
で見るのもいいかなっと思います。
さあ、2015年。もっと、もっと素敵な作品に出逢えることを願って♪