塩の街 【有川 浩】 [ラブストーリーの棚]
有川浩さんは、評判の「図書館戦争」の作者として名前は知ってましたが、
読んだのはこの作品が初めて。
正直なところ、読む前は、
「塩に埋め尽くされてしまった世界? あまり触手がわかないなぁ!」
なーんて思って、なぜか気にはなっていたのですが、本屋さんでも
手にとって表紙を眺めているくらいでした・・・。
ところが、某ブログで大絶賛していて、それで興味を引かれて
読んでみたところです。
感想は・・・最高!(*^-')b
ほーんと、私好みの作品♪
いっきに有川浩さんファンになりました。
塩の街 (角川文庫)
作者: 有川 浩
出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日: 2010/01/23
メディア: 文庫
【 story 】
ある日、突然、塩が世界を包み込んだ。
人が塩と化する塩害。原因は不明。
世界の秩序が崩壊していく中、家族を失いひとり残された少女・真奈は
秋庭という男と出逢う。
崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。
世界の片隅で生きる二人の前には、様々な人が現れ、そして消えていく。
そんなある日、二人の前にひとりの男が現れる。
「世界とか、救ってみたくない?」
二人の、そして世界の運命が動き出す・・・。
【 とてもキレイで素敵なストーリー 】
なんだか実写映画化したら、とても素敵な映画になりそうな作品!
崩壊寸前の世界で出逢った秋庭という男と、真奈という少女のラブストーリー
と言っていいと思います。
真奈は、物静かではあるけれど芯を持っていて、物事の本質を理解できる、
きっと多くの男性にとって理想のような女性。
一方、秋庭は、愛する人を大切に想い、さりげなく、でも絶対に守ろうとする、
きっと多くの女性にとって理想のような男性。
そんな魅力的な二人が紡ぐ物語です。
二人の関係は “ はがゆく ” も感じられますが、お互いに想いやる気持が
凛として伝わってきて素敵です。
そんなところと、いつ自分たちが塩害に合うか分からないという状況で
秋庭が下した判断。最後の最後まで物語に惹きこまれました。
秋庭が下した判断の理由がまた素敵なんですよネ♪
こんなにも素敵な作品に出逢えて、とてもうれしいです O(≧∇≦)O !!
【 +plus 】
ところでこの作品は、第10回電撃小説大賞の「大賞」を受賞して、
電撃文庫から刊行されたそうです。
そうなんです!ライトノベルなんです。
でも、読んでいて、何だかライトノベルっぽくないなぁって少し違和感を
感じていました。
それもそのはず!
それは、ハードカバーにあった有川さんの “ あとがき ” から理由が判明!
電撃文庫のときは、出版社からの要請で、秋庭や真奈の年齢を下げたり
するなど変更しているんですって。
でも、ハードカバー版や文庫版は、かなり当初原稿に戻しているそう。
それで納得!
文庫版にも有川さんの“ あとがき ”があるけど、ハードカバー版の有川さんの
“ あとがき ”を是非読んでみてね。
文庫の“ あとがき ”には、有川さんの“ あとがき ”に出てくる編集者(たぶん)が
解説を書いているので、併せて読むとおもしろいですよ☆ *^^*
もうこの作品大好きです!!
購入したのは最近ですが、
前から角川文庫で発売されるのを楽しみにしていました。
「空の中」・「海の底」・「塩の街」で
自衛隊3部作なんですよね。
余談ですが、私は全部好きです。
by レイフォン (2010-03-06 11:35)
レイフォンさん、私もこの作品がだ~い好きです♪
今年になって「八日目の蝉」とか「猫を抱いて象と泳ぐ」など
素敵な作品と出逢えているのですが、この作品もその一つ。
既に、私の「2010年のBest1」候補ですヨ ^^
まだ私は「空の中」・「海の底」を読んでいないのですが、
レイフォンさんのお薦めのようですし楽しみです☆
by jun (2010-03-06 18:58)