蒼空時雨 【綾崎 隼】 [ラブストーリーの棚]
読むきっかけは、“ワカマツカオリ”さんのイラストに惹かれて!
メディアワークス文庫の作品は、爽やかな作品も多いという
印象もあって読んでみました。
蒼空時雨 (メディアワークス文庫) (←amazonへはタイトルをクリックね!)
作者: 綾崎 隼
出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
発売日: 2010/01/25
メディア: 文庫
【 story 】
叩きつけるような強烈な雨が降る夜、舞原零央(まいばら・れいお)
はアパートの前で倒れていた女性を助ける。
彼女の名は、譲原紗矢(ゆずりはら・さや)。
どこにも帰る場所がないと語る彼女は零央の部屋で居候を始める。
零央は次第に、紗矢との時間に心地よさを感じるようになっていた。
不思議な同居が始まって1か月。
紗矢は最初から心に決めていたとおり、零央の部屋に居候する
ことになった事情を語り始める。
その内容に驚く零央。しかし、彼にも重大な秘密があった・・・。
【 いくつもの視点から描かれた物語 】
“アパートの前に倒れていた人を助けて、同居を始める”という
物語の始まりは、有川浩さんの「植物図鑑」と似ていますネ。
ラブストーリーって、ドラマティックな出逢いも一つの魅力だと
思いますが、あまりに出逢いが現実離れ過ぎると“あり得ない”
って引いちゃいます。
でも、この作品は、“あり得ない”出逢いからの恋を、有川さん
とはまた違った、素敵な仕上りになっていると思います。
「植物図鑑」のベタ甘な物語とは違う、さっぱりとした読後感の
作品でした。
この作品は、零央や紗矢の他にも何人かの人物が登場し、
それぞれの登場人物の物語が描かれ、全体として、大きな一つ
の物語となる連作短編の構成になっています。
紗矢に対する零央の想い、零央に対する紗矢の想いといった
ように、それぞれの視点から想いが描かれていて、相手への
もどかしい想いなどがグッと伝わってきました。
それぞれの短編に秘めたる想いが描かれていたりして、
なかなか素敵な作品でしたヨ♪
【 +plus 】
ワカマツカオリさんのイラストは素敵ですよネ!
画集が欲しいと思ったけどないみたい (T_T)
でも、HPでたくさんの作品に出逢えましたヨ☆
▲ 永遠虹路 (メディアワークス文庫) 作者: 綾崎 隼
アジサイの雰囲気がとてもいいですネ♪ 読んでみたくなっちゃう!
▲ 暗き夢に閉ざされた街 (ポプラ文庫ピュアフル) 作者: あさの あつこ
この作品も表紙を見かけるたびに気になってるんです♪
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