恋する日曜日 私。恋した【渡辺千穂・田中夏代】 [静かな物語の棚]
光が溢れていました。
陽射しが夏ですよね!あまりに眩しすぎて目を細めたくなります。
今年は3年ぶりの猛暑になりそうとのこと。
暑い夏が来そうです。
でも、春のやわらかな季節が過ぎ去ってしまったように、
あっというまに夏も去り、そして季節は移り変わっていくのでしょうネ。
日々の生活でもそう。
楽しくても、つらくても「今日」という日は過ぎ去り、
「明日」という日は必ずやってきます。
では、「余命3か月」と言われたら・・・・・・。
今回、ご紹介する「恋する日曜日 私。恋した」の
主人公「二宮なぎさ」は余命3か月であることを知ります。
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【 お話は・・・ 】
ガンで母を亡くした高校生の二宮なぎさは、自分が余命3か月であることを知る。
そのことを知ったとき、目に浮かんだのは、
2年前までいた街で隣に住んでいた「聡くん」のしかめっ面。
隣のお兄ちゃんだった「聡くん」。
入院する前にもう一度会って、自分の気持ちを確かめたい。
なぎさは父親に行き先も告げず、一人、生まれ育った海辺の街に向かう。
【 読んだきっかけとか・・・ 】
表紙を見てわかるように、堀北真希さん主演の映画のノベライズです。
なので、純粋な原作ではないですし、正直なところ、あまり期待していませんでした。
でも、本屋さんで見かけるたびに気になって・・・。
堀北真希ちゃんだから?
ん~、正直、自分でも分からないけど、本に呼ばれている感じがしました。
で、「これは本に呼ばれているんだ!」と思って買ってみました。
物語は、悲壮な感じはなく、「ある真夏のひととき」のような感じで進みます。
「聡くん」との再会。
よみがえる数々の想い出。
直面する現実。
帰ってこなければよかった。
聡くんに会わなければよかった。
いつまでも、いつまでも、
自転車で町はずれの道を走りながら、
私は苦い後悔を振り切れずにいた。
なぎさにとって、この旅は、
自分の死というものを受け入れ、後悔のないよう、自分の気持ちを整理する旅。
自分にとって大切な場所(街)、大切な想い出をめぐりながら、ひとつひとつ整理する旅。
「・・・いつか別れのときが来るんだっていうことを、はじめて知りました。
自分の力では変えられないことがあるんだっていうことを、はじめて知りました。
この町で暮らしたかった・・・そこにいて当たり前だった人が、
そこにあって当たり前だったものが、どれだけ大切だったかを、
私ははじめて知りました・・・・。」
大人への階段を一歩のぼった「なぎさ」に、
そして、さわやかに、すっきりとしている「なぎさ」に、
読後の爽快感が残りました。
それほど長い小説でもないのに、「なぎさ」の心を丁寧に描いていて、
とても読みやすい作品でした。
映画は観ていないので分かりませんが、小説はお気に入りです。
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【 どーでもいーは・な・し! 】
「リンダブックス」って初めて知りました。
紙質が厚くしっかりしていて、白い、他の文庫と違う感じです。
おもしろかったのが、他のお薦め作品を最後に紹介しているのですが、
「冒頭部分」をそのまま載せているところ。
内容を把握しやすくて、こういう紹介の仕方って「なかなか!」って感心しました。
ちなみに、紹介している作品もかなりおもしろそう。
ただ、タイトルがすごすぎて書けません。
店頭でも恥ずかしくて買えそうもない感じ。
読んでみてよかったら、紹介しますネ。
映画のフォトブックも集めています。
もちろん気に入った作品のものですが。
堀北真希in恋する日曜日私。恋した―BOMB PERFECT CINEMA VISUAL BOOK
作者:出版社/メーカー: 学習研究社
発売日: 2007/05
メディア: 単行本
▲ この作品も観たいなぁ。
ちょっと遠いけど、新宿までいこうかな~。
★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★☆☆☆☆★dvdが発売されます!
結局、映画館で観れなかったので、dvdで観よっと!!
<平成19年11月4日追記>
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