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忘れ雪【新堂冬樹】 [ラブストーリーの棚]

新堂冬樹さんの作品を読むのは初めて。
“あらすじ”に惹かれて読むことにしました。
運命の人との出逢いと別れ、そして、再会。
私の好きなテーストでつまった作品です。

忘れ雪 (角川文庫)

忘れ雪 (角川文庫)

  • 作者: 新堂 冬樹
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/02
  • メディア: 文庫

【 story 】

「マリア公園」と呼ばれる公園で瀕死の子犬を拾った小学生の深雪。
春の雪、“忘れ雪に
願いをかければ必ず叶う”という今は亡き母親の
言葉を思い出す。
そんな子犬の回復を願う深雪の前に現れたのは、獣医を目指す
高校生の桜木だった。
桜木のおかげで助かった子犬に深雪はクロスと名付ける。
不思議な出逢いだった二人だが、まもなく別れの時を迎える・・・。

7年後・・・
獣医となった桜木
のところに飛び込んできた犬。
そして、その犬に導かれるように男の前に現れた女性。
桜木は、明るい表情の裏側にときどき見え隠れするさみしげな
女性に
次第に惹かれていく。
やがて桜木は、彼女との出逢いが遠い過去に遡ることを知るが、
それを知ったの時、彼女は男の前から姿を消した後だった・・・。

【 痛い作品 】
(ネタばれになりそう。まだ読んでない場合は読まないでネ)

運命的な出逢いと再会、そして・・・という前半の展開。
恋愛小説としてはここまでで十分な展開で、このまま物語が
終わってもいいくらい!
なのに、まだまだ物語に先があることに、少し不安を覚えました。
結論から言えば、後半で物語の雰囲気を変えたことにより、
前半の素敵な物語を壊してしまっている
感じかな。

長い長い時間をかけて通じた彼への想い。
つらい思いをたくさん味わい、耐えてきた深雪だからこそ、
幸せが成就してほしかったな!
ラストは書けないけど、私にとって読後感がすごく「痛い」作品でした。
定番だ!なんだと言われようが、私はハッピーエンドがいいな!
だって、桜木の存在はいつまでも深雪の心の支えになるかも
しれないけど、やっぱり、それが一番の幸せだとは思えないからネ。

でも、このブログで紹介するくらいなので、基本的に好きな作品
なんですよ!

【 +plus 】 

ちなみにあとがきを読むと、新堂さんにとってラブストーリーは特異な
作品のよう。
「新堂さんらしい」という作品は、もっと痛い作品を書くのかなぁ。
心が痛すぎて読めないかも。


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