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サクリファイス 【近藤史恵】 [最近の素敵な本の棚]

「サクリファイス」という作品の評判は何度も聞いていたので、
文庫が発売されたとき迷いなく購入しました。
さすが第10回大藪春彦賞の受賞作にして、2008年本屋大賞
の第2位!
評判どおり、とても素敵な作品でした。
すご~くお薦めです (o^-')bヨカッタ!

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サクリファイス (新潮文庫) (←amazonへはここをクリックね!)
作者: 近藤 史恵
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2010/01/28
メディア: 文庫

【 story 】

中距離走の選手として優秀な成績を残し、将来を期待されながら
走ることに苦痛しか感じなかった高校時代。
深夜、何気なく見たテレビで自転車ロードレースの世界を知り、
白石誓(ちかう)は、初めて知るその世界の魅力に惹かれ、
ロードレースの世界に足を踏み入れた。

勝つことを義務づけられた「エース」と、エースを勝たせるため
サポートに徹する「アシスト」。
ある意味、冷酷に分担された「ロードレース」の世界で、誓は
「アシスト」として自分のいる場所を見い出していく。

所属するチームの「エース」をめぐる黒い噂が囁かれる中、
誓は、ロードレースの本場、ヨーロッパ遠征に選抜される。
ところが、レース中、誓は思いも寄らない悲劇に遭遇する。
そして、それは単なる事故ではなかった・・・。

【 タイトル「サクリファイス」の真の意味 】

「自転車ロードレースを舞台にした小説?マイナーな競技だし、
あまり興味が惹かれないなぁ」

な~んて思わないでくださいネ!(実は、私がそう思っていた・・・)
そんな先入観で読まなかったら、すごく素敵な作品を読み逃して
しまいますヨ!

正直、ロードレースについては、「ツール・ド・フランス」くらいしか
知らず、しかも、単に体力勝負で1位でゴールすればいい競技
くらいの、非常に乱暴な理解(スミマセン。無知でしたm(_ _)m)
だった私が読んでも、ぐぐっと惹き込まれたこの作品。

ロードレースの紳士的な暗黙のルール、そして、たとえ優勝を狙え
たとしても、エースを勝たせるためには自分を犠牲にしなくては
ならないといった、ある意味「非情さ」を併せ持つこのスポーツの
奥深さにも驚かされましたが、それ以上にストーリーが魅力的♪

純粋にスポーツに向き合う姿や、選手間の駆け引きといった
レースの魅力を描いただけでもきっと素敵な作品になったと思い
ますが、この作品は、さらに、悲劇の事故への真相に迫るという
要素も織り交ぜて、グイグイと物語に惹き込んでくれました。
そしてラスト、「サクリファイス=犠牲」というタイトルの真の意味を
知ったとき・・・。
是非、素晴らしい読後感を味わっていただきたいです。

【 +plus 】

誓の3年後を描いた「サクリファイス」の続編『エデン』(単行本)が
発売されていますヨ。

EDEN.jpg
エデン (←amazonへはここをクリックね!)
作者: 近藤 史恵
出版社/メーカー: 新潮社
発売日: 2010/03
メディア: 単行本

読むのはこれからですが、とても楽しみ~☆


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