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海の底 【有川 浩】 [ラブストーリーの棚]

2010年を締めくくるに選んだのがこの作品。
だって、大好きな作品で1年を終えたいですよネ♪
「塩の街」「空の中」を読んで、まず間違いなく満足するだろうと
確信していました。
そして、期待を裏切らず確信していたとおり大満足☆
「空の中」を読んだ後、すぐにも読みたかったのですが、さらっと
読んでしまうのがもったいなくて、ず~と我慢していた作品です!

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海の底 (角川文庫) (←amazonへはタイトルをクリックね!)
作者: 有川 浩
出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
発売日: 2009/04/25
メディア: 文庫


【 story 】

桜祭りの日。市民に開放された米軍横須賀基地は普段とは
異なった華やかな雰囲気に包まれていた。
しかし、突如、ザリガニのような赤い巨大な甲殻類の大群に
襲われる。
そして、その赤い甲殻類は陸上を這い回り、逃げ遅れた人々
を食べていた・・・。

停泊中の海上自衛隊潜水艦・十一番艦「きりしお」の実習幹部
夏木大和三尉と冬原春臣三尉は、逃げ遅れた子供たちと
潜水艦に立て籠もったが・・・。

【 味付けが絶妙の物語! 】

読後感が非常に心地よかった作品!
描き方によっては、非常に重々しい深刻なパニック作品になり
かねないところを、こうやってサラっと読ませるところが有川さん
の筆力なんでしょうネ。

巨大ザリガニ(もどき?)が人を襲ってくるという一見、突拍子も
ない設定ですが、ぶっ飛んでいるのはそこだけ ^^
潜水艦内では、狭い空間に閉じ込められ、複雑な人間関係から、
大なり小なりの問題が発生し、潜水艦の外では融通のきかない
大人社会の駆け引きが繰り広げられるという、非常にリアル感
ある物語が展開します(「レガリス」の発生原因や生態なども、
なかなか説得力がありますヨ!)。
このように物語は、潜水艦の内と外でそれぞれ進んでいくため
飽きさせず、それぞれについて“いったいどうなるのだろう!”と
グイグイと惹き込まれてしまいました。

そのようにリアル感があるので、物語は重くなりかねないところ
ですが、「巨大ザリガニ」という設定だけでなく、夏木・冬原のやり
取りとか、森生望という女の子の想いなど、絶妙の味付けがされ、
重すぎず、軽すぎない、全体としては、とても “さわやかな物語”
になっていると思います。

そして、ラスト!(書く訳にはいきませんけど)素敵です♪
「塩の街」を読んだときにも思いましたが、キレイな情景が目に
浮かぶような素敵なラスト。
映画にしたら、きっと素敵なシーンになりそう!

リアリティさと突飛さが絶妙な、とても素敵な作品です。
 (o^-')bサイコー☆

【 +plus 】

“ 有川浩さんの作品は、なんでこんなに心地いいんだろう ”
いつも不思議に感じます。
読み終わったとき、後味が悪かったり、ラストが消化不良を
感じたことがありません。(少なくても、私が読んだ作品の中
では本当に不満がありません。)
そういう意味で、安心して読めて、期待を裏切らない展開、
そして何よりおもしろい!という満足感を“常に”与えてくれる
作家さんですよネ!


タグ:有川浩
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コメント 2

miki

こんにちは。同じ読書ブログをやってるものです^^
私も有川さんの本が大好きなたちでいろいろ読みました♪
(図書館シリーズだけは全く読んだことないんですが…^^;)
海の底は望ちゃんのキャラが大好きでした。
「くじらの彼」の後日談をみて印象結構変わりましたが…(笑
またちょこちょこお邪魔したいと思います^^
by miki (2011-01-30 20:22) 

jun

mikiさん、コメントありがとうございます♪
私も「クジラの彼」の望ちゃんは印象が変わりましたネ!
あれあれ!? 印象が違う?って感じで。
でも、生き生きとした望ちゃんも結構好きかも ^^

by jun (2011-02-01 00:33) 

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