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激流 【柴田よしき】 [最近読んでみた本の棚]

柴田よしきさんの作品は、以前「好きよ」を読んだことがあるだけ。
店頭でこの作品を見かけた際、“あらすじ”に魅かれるものはあり
ましたが、何せ重そうなストーリーだし、上下巻の肉厚な物語のよう
なので、いざ読むとなったら気合を入れて読まなければならないと
躊躇していました ^^;
このたび、NHKでドラマ化(2013年6月末から放送)されることを
知り、読んでみることにしました。

 激流上.jpg激流下.jpg
 ▲ 激流〈上〉 (徳間文庫)
   ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
   作者: 柴田 よしき
   出版社/メーカー: 徳間書店
   発売日: 2009/03/06
   メディア: 文庫

【 story 】

中学3年の修学旅行。2班は全員で7名。
副班長の長門悠樹は、知恩院に向かうバスに全員が乗ったのを
確かに確認した。しかし、その中の一人の女性徒、小野田冬葉が
バスから姿を消す・・・。
その日以来、冬葉の姿を見た者は誰もいなかった―。

20年後。メンバーはそれぞれが人生を懸命に生きていた。
そんなメンバーの一人、美弥に突然、送られてきた冬葉からのメール。
 「おひさしぶりです。わたしを憶えていますか?」
冬葉に導かれるように再会するメンバーたち。そして、次々と不可解な
出来事が起こり始める・・・。

【 二つの魅力 】

生きていて!と願いつつ、もう二度と会うことはないだろうと諦めて
いた冬葉。しかし・・・

“冬葉は生きているのか?”
“不可解な出来事は冬葉の仕業なのか、それとも他の誰かなのか?”

見え隠れする悪意。冬葉、それとも、冬葉を名乗る者は何が目的か?
見えない糸をたぐるように少しずつ真相に迫っていく。そんな、過去の
亡霊の正体を追うミステリーの楽しさがこの作品の一つ目の魅力!

もう一つの魅力は、人生の苦悩と再出発が描かれているところ。
主人公たちは35歳。それぞれが人生を歩み、それなりに社会的な
ポジションを確保し、自分の中に価値観を確立した年代。
そんな彼らが見えない敵からの悪意にさらされる中、20年の歳月
の重さ、中学時代の無垢・素直さを追想し、苦悩しながらも人生と
向き合う。そして、真実を探るうちに、自分の人生を見つめ直し、
そして新たな一歩を歩み出す。
決して後味の良いばかりではないけど、こういう前向きな物語って
大好きです。

読み応えがある作品。私的にはお薦めです(*^-')bイイヨ!

 


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