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新宿鮫 【大沢在昌】 [どきどきな物語の棚]

大作家と言ってもいい大沢在昌さんですが、実は、天使の牙(Link)
を読んだことがあるだけ。天使の牙は、とても面白かったのですが、
なにせ、次から次へと迫る危機の連続に、肩の力が入ってしまい、
読後、ぐったりした印象が強烈に残っています。そんなこともあって、
大沢作品を読むなら体力がいるぞ!と敬遠してしまって・・・。
この作品も当然、知っていましたが、手を出しませんでした。この
作品も力が入りましたが、天使の牙とはちょっと違う印象。
さすが評価が高い人気作品。面白くて、冒頭から物語にググッと
引き込まれました!

    新宿鮫.jpg新宿鮫.jpg
    ▲ 左←が以前のデザイン。右→が新装版のデザイン。
      私的には、以前のデザインのが好きかな☆
      
新宿鮫 新装版: 新宿鮫1 (光文社文庫)
      ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
      作者: 大沢 在昌
      出版社/メーカー: 光文社
      発売日: 2014/02/13
      メディア: 文庫

【 story 】

日本最大級の歓楽街、新宿。
いろいろな人々が行き交う新宿の街でただ独り、音もなく犯罪者
に食らいつく―。
それが「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島。
鮫島は、犯罪を根から絶とうと、銃密造の天才・木津の秘密工房
を突き止めるため、木津を執拗に追っていた。一方、歌舞伎町を
中心に、警官が連続して射殺される事件が発生する。
犯人逮捕に全精力を注ぎ込む署員たちをよそに、木津の密造銃
が使用された可能性に気づいた鮫島は、たった一人、地道な捜査
により、木津の秘密工房を突き止めるが・・・。

【 魅力的な主人公・鮫島☆ 】

この作品を読む前は、主人公が新宿鮫と呼ばれていることから、
主人公は悪に対して非情で、目的のためには暴力や超法規的
行為を厭わない、というようなハードな作品だと思い込んでいま
した。何と言っても「鮫」ですからねぇ ^^;
実際は、すごい思い込み。想像していたのとは違って、主人公は、
決して超人的なスーパーヒーローではなく、死にも恐怖しますし、
一歩間違えば殉職しかねない・・・。あえて、“ちょっと”非現実的
と言うなら、正義感にあふれ、やさしさを併せ持つ孤高なところ。
でも、組織からはみ出しても、犯罪被害者をなくしたい、そんな
信念と理想のため孤軍奮闘していくところが魅力的であり、この
作品が支持を受けている理由かもしれませんネ。

人間的な暖かみが感じられる作品。これまで、読まなかったのが
もったいなかったです!私みたいなタイトルの先入観だけで読ん
でいない方がいらしたら、是非読んでみてください。もしかしたら、
私みたいに自分にピッタリくる作品かもしれませんよ!


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