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出逢った小説リスト 【2015年7月-9月編】 [読んだ作品リスト]

2015年(平成27年)の7月~9月に私が出逢った小説たちです

今期は、「ルパンの消息」や「チンネの裁き」、「リラ荘の殺人」など
少し古い作品を読んだのが特徴かと思います(「ルパン」はそれほ
ど古くないかな^^;)。
読んでいない古い名作はたくさんあるので、探してみようかな☆

  ※ 『出逢った小説リスト【2015年4月-6月編】』もよかったらどうぞ
  ※ 既に紹介している作品のタイトルにはLinkを貼っています。

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― 7月 ―

33-34_風の万里 黎明の空(十二国記) 【小野不由美】
 episode1の陽子の物語。慶王になったものの、右も左も分から
ない世界で、彼女なりに王の責務を果たそうともがく陽子。世の中
を実際に見て、遠回りしながらも、何が必要で誰を信じたら良いかを
少しずつ学んでいく成長物語です。
 やはりepi1の主人公なので、十二国の中でも最も気になる人物。
おもしろかったです!

35_ルパンの消息 【横山秀夫】
 もちろん横山秀夫さんのお名前は知っていましたが、読むのは
初めて。物語は、時効まで24時間を切る切迫した雰囲気の中、
容疑者の回想が同時に進行していきます。前半、少し展開にダラっ
とした感じを受けましたが、後半は、ドンドン展開してラストも!
読み応えがあって、おもしろかったです。

    ルパンの消息s.jpg
    ▲ ルパンの消息 (光文社文庫)
      ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
      作者: 横山 秀夫
      出版社/メーカー: 光文社
      発売日: 2009/04/09
      メディア: 文庫

― 8月 ―

36_丕諸の鳥(十二国記) 【小野不由美】
 「丕諸」は「ひしょ」と読みます。4編からなる物語。背表紙の
あらすじにも書いてあるとおり、名もなき者たちの物語です。
この作品に限らず小説を読んでいると、権力者などにより虐げら
れている人々には、何んとか救われて欲しい、主人公の努力が
報われてほしいと願うのですが、この作品では、その結末が明確
に描かれていません。不条理に命を落としていく人々が一人でも
いる物語は、読んでいて辛いです。そういう意味で、ちょっと重い
作品でした。そういった不条理がまかり通るのが“現実”なのかも
しれませんが・・・。

37_チンネの裁き 【新田次郎】
  毎年、夏山登山に行きます。今年は、北アルプスの針ノ木岳。
そして、毎年、登山に合わせて山の小説も読んでいます。今年
読んだのは、新田次郎さんのこの作品。新田さんの初期の作品だ
そうですが、このような推理小説風の作品を新田さんが書いている
とは知りませんでした。
 今の緻密な論理立ての推理小説を読み慣れてしまうと、その面
では甘いと感じてしまうところもありますが、展開が気になり惹き
込まれました!少し暗い印象の作品ですが、おもしろかったです。
 この作品のラストは針ノ木小屋で読みました。登場人物たちが
登る山々の迫力が実感され、心理的にも同化した気がして、作品
がより身近に感じられた気がしました。

    チンネの裁きs.jpg
    ▲ チンネの裁き (新潮文庫)
      ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
      作者: 新田 次郎
      出版社/メーカー: 新潮社
      発売日: 2015/07/29
      メディア: 文庫

38-39_アルスラーン戦記 3・4 【田中芳樹】(再読)
  実家に寄る機会があったので続編を2冊だけ持ってきました。
再読です。
 知略、謀略が入り交じる物語はおもしろいですね。現実感の
ない架空の世界だからいいのかも。さて、この3巻の落日悲歌、
4巻の汗血公路で、アルスラーンたちは、まず後顧の憂いを絶と
うとします。そして、彼らの知らぬところで急展開しており、今後
の展開も気になります(再読ですが、時間も経っているので、
あまり覚えていなくて)。
 そうそう、今、アニメが放送されていたようですが、キャラが、
ちょっと私のイメージと異なるようです(描写は知りません)。
やはり、私は天野さんのキャラのイメージですね。

40_夜のピクニック 【恩田 陸】 (Link)(再読)
 作品の感動は、どうしても2度目の方が薄くならざるを得ません。
なので、感動した素晴らしい作品をもう一度読むことは、2度目
の薄い印象が1度目の感動を上塗りしてしまいそうで、どうしても
躊躇してしまいます。この作品も、そういう意味で再読に躊躇して
いた作品。やはり、再読は先の展開を知っているので感動が薄れ
てしまったところもありましたが、惹き込まれて、あっという間に
読んでしまいました。2度目であっても、素晴らしい作品であるこ
とは間違いありませんね。黙々と長距離を歩きたくなってしまい
ました。

― 9月 ―

41_リラ荘の殺人 【鮎川哲也】
 鮎川哲也さんの作品は初めて。推理小説を読んでいると何度も
名前を聞きますし、鮎川哲也賞もあるくらいですから、以前から
1度読んでみたいと思っていたところ、名作復活と銘打って刊行さ
れていましたので購入しました。
 作品的には、表記が古い(例えば、ナンセンスをノンセンス)だけ
でなく、やはり、現在の緻密な描写に比べて甘いのかなっという
印象です(大家に対して失礼なのですが)。まあまあおもしろかっ
たですヨ。

42_朱色の研究 【有栖川有栖】
 火村英生と作家アリスの作品を読むのは初めて。帯の記載に
勘違いして、シリーズ第1作だと思って買ったのですが、読んでい
るうちに気づき・・・。
 推理小説の主人公は、傑出した推理力の他に秘密や心の闇と
いった魅力を備えていることが多いですが、第1作ではないという
こともあるのでしょう、火村にあまり魅力が感じませんでした。
人気シリーズですし、この作品を読んだだけで結論を出すのは
拙速でしょうが。ストーリーは、まあまあおもしろくて、読みやすか
ったです。

    朱色の研究s.jpg
    ▲ 朱色の研究 (角川文庫)
      ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
      作者: 有栖川 有栖
      出版社/メーカー: 角川書店
      発売日: 2000/08
      メディア: 文庫

43_光 【三浦しをん】 (Link)
 ダークです。重いです。人によって好みが分かれそうですが、
私は好きです!詳しくは、 タイトルをクリックしてネ!

44_村上海賊の娘 下巻 【和田 竜】
 やっと下巻を読みました。おもしろかったです。この作品は、
若干、エンターテイメント化されすぎており、史実に基づいた重厚
な歴史小説を読みたい方には不満かもしれませんね。ですが、
さすが各方面で評価された作品。読ませます。

45_ガーゼィの翼 【富野由悠季】 (Link)
 壮大なバイストン・ウェルの物語の一つ。第1巻が終わっても、
まだ主人公には聖戦士の片鱗も見られず、見知らぬ世界への
戸惑い・不条理などにもがいています。聖戦士としての活躍とか、
めまぐるしいストーリー展開を期待している方には、まどろっこ
しく感じるかもしれません。詳しくは、タイトルをクリックしてネ!

46_黒百合 【多島斗志之】
 ひと夏の青春小説です。そこに並行して、推理小説がクロスして
いる作品です。舞台は、戦争の傷跡がまだまだ残る時代。中学生
の主人公たちの淡い恋や心を中心に、その親や大人たちの
エピソードが描かれています。そしてラストは・・・。
 私は知らなかったのですが、次の各賞を受賞するなど評判が高い
作品。妙に惹かれるところがある作品でした。
  ・第1位『『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇サプライズ部門
  ・第2位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇ナラティヴ部門
  ・第4位『ミステリが読みたい!2010年版』国内篇総合部門
  ・第7位『このミステリーがすごい!2009年版』/国内編
  ・第7位 CSミステリチャンネル「闘うベストテン2008」/国内部門
  ・第8位『週刊文春』「2008ミステリーベスト10」/国内部門
  ・第8位『ミステリが読みたい!2011年版』ゼロ年代ミステリベスト・
      ランキング国内篇

     黒百合s.jpg
    ▲ 黒百合 (創元推理文庫)
     ( ↑ amazonへはタイトルをクリックしてネ!)
     作者: 多島 斗志之
     出版社/メーカー: 東京創元社
     発売日: 2015/08/29
     メディア: 文庫

 今期に読んだ「ガーゼィの翼」。文庫は「ログアウト冒険文庫」と
いう文庫でした。知りませんでしたし、今、見かけない文庫名です
よね。 そういえば、古書店などに行くと最近見かけなくなった
文庫名をみかけるなぁ。


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